働けど働けど、なお我が生活楽にならざり?
先日、わたしのもとにも住民税の支払い通知がきました。住民税は前年の所得から計算されていますので、
たとえ現在が不安定な収入であっても、
昨年6月まで会社勤めをしていたわたしには、
どどーんと課税されてもう泣きそう。
そんなとき、ついつい口から出てしまうのが
「働けど、働けど、なお我が生活楽にならざり」
という石川啄木の歌。
実際には、
はたらけど はたらけど
猶わが生活楽にならざり
ぢっと手を見る
という歌で、その意味の通り家族を養うために一生懸命働くが
暮らしはちっとも楽にならいなあと嘆いたものです。
しかし、啄木自身が浪費家だったので自業自得かも……?
肺を患いながらも仕事と歌に生き抜いた啄木は26才で死去したそうです。
わたしも現在26才。
啄木のようにじっと手を見ながら、
この暮らしは果たして「楽ではない」ものなのか自問してみました。
答えは否。
不安定な収入に、増えるばかりの税金。
それでも、わたしには安心して住める家と3食の食事があります。
仕事をするためのパソコンやFAXも、
疲れを癒してくれる猫や植物もいる。
それらを与えてくれた夫がいる。
何よりです。ずいぶんな果報者です。
わたしの手にはたくさんの物がありました。
「暮らしが豊かでない」と口にするのは、
感謝が足りていなかったからだなあと反省した次第です。
働けど働けどって、仕事があること自体にも
本来ならば感謝しなくてはいけません。
お金の豊かさより、心の豊かさを。
心が豊かなら、生活もこんなに豊かです。